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整理収納アドバイザー1級への道【モノと人との関係①”ストーリーとメモリー”】

人間関係同様、モノとの関係について考えてみる

 良好な人間関係は、お互いに相手のことを気遣っている状態ですよね。お互い自分の都合ばかり考えている関係は破綻してしまいます。

 そこで、モノと人との関係も人間関係と同じようなモノではないかと考えてみます。

 

 これを意識していないうちは、モノというのは人が勝手に買い、使い、捨てるものという考えが一般的なとらえ方です。

 ここでモノにも人間と同じように意志のようなエネルギーを持っているとした、と仮定すると今まで見えなかったモノと人との関係性が浮き彫りになり、客観的なとらえ方ができるようになってきます。

 「自分が所有しているモノを生かしてあげられないか」という視点で見ることで、自分の生活に必要か不必要かの判断がよりたやすくできるようになります。生かしてあげられていないならば、生かしてくれる人や場所に託そうという解決策も見えてきます。

 

 

モノは「製作者の意図」によって作られている

 人工的に作られたモノには製作者の意図が必ず入っています。「どのような場面で使われるか」「どのような工夫やアイディアをプラスしたら、より使いやすいか」という思いが目の前のモノの形となっています。

 ペットボトルを例に挙げると「持ち運びやすい軽い素材」「飲み残してもフタを閉めて取っておける」「持ちやすいデザイン」などの意図が込められています。

 この「製作者の意図」が「モノの本質的な機能」なのです。

 

 テキストでは「女性用のワンピース」を例に挙げていました。

 製作者の意図通りの使い方が「30代のミセスに着てほしい」だった場合、これが1度来ただけでクローゼットにしまいっぱなしになっている場合、それは意図から外れた状態になっているのです。

 もう一つの例えとして「ガラスのコップ」も挙げられていました。

 製作者の意図通りの使い方は「ビールグラスとして使ってほしい」だったかもしれないが「一輪挿しとして玄関に飾る」のは意図から外れているが良い使用例だそうです。

 

 正直この辺はよくわかりませんが(笑)、「製作者の意図通りにつかう」のが「そのモノの本質的な使い方」なのです。

 

 

「ストーリー」「メモリー」という考え方

 例えば、特にブランド物でもない何の変哲もない腕時計があるとします。この時計は大切な人からのプレゼントで、10年間正確に時を刻み続け、今でもあなたの毎日を支えてくれています。この腕時計にはあなたと過ごした10年間がしみ込んでいます。

 この腕時計と同じ型のモノはいくつもあるかもしれませんが、この腕時計はあなたにとっては唯一無二もかけがえのないモノなのです。

 整理収納アドバイザーはこのようなモノを「ストーリー」があるモノと呼びます。ストーリーはモノと持ち主だけの共有の経験です。私たちは無数の「ストーリーのあるモノ」に囲まれて生活をしています。

 

 もしいつか、その大事な時計が壊れてしまった時、あなたはそれを躊躇なく捨てられるでしょうか?多くの人の答えはNoでしょう。大切な人からのプレゼントであり、あなたと過ごした月日の長さだけ思い出が詰まっている時計を簡単には手放せないはずです。

 このような状態を「メモリー」といいます。「ストーリー」がさらに強まった状態です。

 ストーリーが強くなりメモリーになると、持ち主はそのモノを捨てることができなくなります。

 自分の身の回りにあるもの、例えば古いパソコンや携帯電話、いただきもの、子供のころからの愛用品などを残している人は、それらを無意識のうちにメモリーのあるモノとしてとらえているのです。

 もしもそのモノの製作者の意図が失せ、本質的な機能が壊れてしまったとしてもメモリーのあるものは捨てられないのです。

 

 「モノにはストーリー、メモリーが存在する」という点も、モノが持つ意志であり本質の一つであるといえるでしょう。

 これは整理収納を行う上でいい意味でも悪い意味でも整理に大きくかかわってきます。整理収納アドバイザーとしてはこういった考え方をしっかり認識しておく必要があります。

 

 

 いやー、スピリチュアルですね(笑)

 でも「製作者の意図」が「そのモノの本質的な機能」という話は納得ですね。

 うちにも子供のおもちゃがいくつも置いてあります。子供も少しずつ好き嫌いが出始め、「よく遊ぶおもちゃ」「遊ばないおもちゃ」が分かれてきています。この「遊ばないおもちゃ」は「製作者の意図」通りに使用できているのかなぁ、と考えを持つことで、整理に向けて動き出せるのかなぁと思いました。

 

 

 それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。